家づくりのために必要な地盤改良について

家づくりのヒント
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土地盤の強度が家を支えるのに関係しているということはわかるけど、もし気に入った土地の地盤が弱い場合はどうしたらいいの?その土地に家を建てるのをあきらめるしかないの?

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家を建てる土地が軟弱な場合は地盤改良をしないといけないって聞いたけど、地盤改良ってどんな工事をするの?。費用はどれくらい必要?

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地盤は家を建てるための大切なポイントの1つです。安全な家を建てるためにも、ぜひ地盤について知っておいてください。

地域に場所によっては地盤の強度が弱く、家を支えることができないことがあります。ですから安全に家を建てるために地盤の強さを調べる地盤調査を行います。

地盤調査の結果、地盤に家を建てるための十分な地耐力がない場合は、家を安全に支えるために地盤改良が必要となります。地盤改良でによって、家を建てるために地盤を改良する工事を盤改良工事と呼びます。

地盤改良工事は安定性を保つため地盤に人工的な改良を加え、地盤の強度を高める工事の事です。正しい地盤改良をおこなわず軟弱な状態のまま家を建ててしまうと、家が傾いてしまったり、不同沈下をおこしてしまい最悪の場合は住めなくなる可能性もあります。

この記事では、家を建てる際にとても重要なポイントとなる地盤改良について、わかりやすく説明します。安全な家づくりの参考にしてください。

この記事でわかること

地体力について
地盤改良の種類について
地盤改良に必要な費用について

地耐力とは

地耐力とは地盤がどれくらいの荷重に耐える事が出来るのか、または地盤の沈下に対して抵抗力がどれくらいあるのかを示す指標で、地盤の支持力の事をいいます。地耐力は数値化されており、数値が大きいほど荷重に耐える事ができるので、重い家を支えることが可能となります。

地耐力の単位は「kN/㎡」で表され、平米あらり何kNの重さまで耐えることができるのかというものです。例えば基礎に作用する圧力が60kN/㎡だとすると、地耐力が60kN/㎡以上あれば家を建てても地盤沈下はしないということです。

地盤調査の結果、この地耐力の数値が小さいと地盤が軟弱で地盤改良をする必要があると判断され、住宅の荷重に地盤が耐えられるように地盤補強が必要になるということです。

地盤改良の種類

地盤調査の結果、その土地が軟弱で家を建てるのに適さないと判断された場合は地盤改良が必要となります。地盤改良の方法は様々ですが、大きくわけると弱い地盤を固めてしまう方法と、杭状の補強材を地面に打ち込んで補強する方法に分別できます。

ここでは代表的な地盤改良の工法である「表層改良工法」「柱状改良工法」「鋼管杭工法」「砕石パイル工法」の4つの工法を解説します。工法によって、それぞれメリット・デメリットがあり、どの工法が一番良いということはありません。

地盤調査の結果や家の規模などによって、「表層改良工法」「柱状改良工法」「鋼管杭工法」「砕石パイル工法」のどの工法がその地盤に最適であるかを決めます。基本的には地盤改良工事の工法は家を建てるハウスメーカーや工務店などの住宅会社が判断します。

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家は長く生活を送る場所ですし、建てた後にやり直すことも難しいので、地盤改良工事の工法を1社だけで判断するのが不安という方は、費用は必要ですが他の住宅会社から意見を聞くと良いかと思います。

表層改良工法

表層改良工法は軟弱地盤の層が地表から2メートル以内の場合に行う地盤改良工事で、地盤の表層に土砂とセメント材を強く押し固めて地盤を強固にする工法です。軟弱層が浅い場合に採用される事が多い工法となります。軟弱地盤の強度を上げ、安定した地盤層と一体化させる事で支持地盤をつくりあげます。

表層改良工法のメリットは、様々な土質に対応可能な事や比較的低コストで地盤の強度を維持出来る事、小型の重機でも工事が可能な事があげられます。また工期が短いのもメリットの一つで通常1日~2日で工事は完了します。デメリットは表層改良する深さより浅い所に地下水位がある場合は避ける必要がある事や勾配の強い地盤では施工が難しい事です。

柱状改良工法

工法柱状改良工法は一戸建てはもちろん、ビルやマンションにも用いられる地盤改良の工法です。地中に柱状にセメント系の固形剤を注入し、特殊な重機によって土の中にコンクリートの柱をつくる事で建物を支えるます。軟弱地盤が2メートル以上8メートル以下の深さの場合に用いられます。

コストも比較的安く一般的な地盤改良の工法です。メリットは騒音と振動が少ないため、近隣に迷惑をかけにくい事があげられます。また工期が2日〜3日で済む事や残土が少ない事も柱状改良工法のメリットです。デメリットは施工後に地盤を元に戻す事が非常に難しい事と固形剤が残ってしまうので、土地を売却する際に影響が出る可能性がある事です。

鋼管杭工法

鋼管杭工法は地中に小口径の鋼管を打ち込む事によって支持力を得る工法で、地震や液状化に有効とされており、深度8メートル〜30メートルほどまで施工可能です。「表層改良工法」や「柱状改良工法」が使えない場合に利用する工法です。メリットは既成の鋼管を利用するので品質が高く、支持層に直接定着させるため、強度が強く土質に左右される事が無く軟弱地盤を補強する事が出来る事です。

また残土がほとんど発生せず、固まるまでの養生期間が必要ない事もあげられます。デメリットは比較的コストが高い事や支持層が無い場合には施工する事が出来ない事です。鋼管杭工法は現実復帰が可能である一方、土地を売却する場合に鋼管の撤去費用が必要となる可能性があります。

砕石パイル工法

砕石パイル工法は地盤に穴を掘り砕石を詰め込んで地盤の支持力を高める工法で、ハイスピード工法とも呼ばれる比較的新しい工法です。砕石パイルと現地盤で複合的に面全体で建物を支えるため、安定した強さがあり地震時の衝撃に強いだけでなく、水はけも良いので液状化現象にも非常に強いとされています。

メリットは硬化剤を一切使用しない100%天然素材を使用するため、水質汚染や壌土汚染など環境破壊による周辺地域への悪影響も無く、環境に配慮した工法と言えます。

またセメントや鉄パイプのように錆びて劣化するような事がなく、将来的に取り除く必要が無い永久地盤工法のため、撤去費用が不必要な事と売却時も土地の資産価値を下げる事がありません。将来もし家を建て替える事があっても、セメントや鉄パイプのように劣化する事がないため、同程度の家を建てる場合には繰り返し利用する事が出来ます。

地盤改良に必要な費用

地盤改良の費用に関しては、地盤の状態、面接、、工法の種類、工事をする業者によって異なります。一般的な大きさの戸建て住宅を建てるのに必要な地盤改良の平均的な費用は約80万円~200万円程が相場です。

【表層改良工法】
地盤改良工事の中でもコストが落としやすい工法で、予算の目安は60万円~100万円程度になります。

【柱状改良工法】
地盤改良工事の中での費用は安くも高くもなく、予算の目安は100万円~150万円程度になります。

【鋼管杭工法】
地盤改良工事の中では他の工法より費用は高く、予算の目安は150万円~200万円程度になります。

【砕石パイル工法】
地盤改良工事の中でも比較的費用は安く、予算の目安は80万円~110万円程度になります。

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地盤改良に必要な費用は、家を建てる際の予算計画を考える際にあらかじめ組み込んでおくことをお勧めします。そうすれば、いざ地盤改良が必要となった際に予算オーバーにならずに家づくりを進めることができます。

まとめ

家を建てる際の土地探しで、もともと地盤の強い土地を探すのは簡単なことではなく、地盤改良工事をおこなってから家をを建てることも多くあります。地盤改良といっても様々の工法があり、それぞれの工法によって価格の違いや工期の違いなどメリットとデメリットがあります。

それぞれの工法のメリット・デメリットをしっかり理解した上で地盤改良工事を行うことが大切です。その地盤にあった地盤改良ができれば、安全に家を建てることができるはずです。


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住まいのトータルアドバイザー 元ハウスメーカー社員の経験をもとに住まいの情報を発信中! 住宅業界に身をおいていたから分かる【家づくりのためのポイント】をご紹介します。

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