家を建てるために必要な構造計算とは

家づくりのヒント
https://s-housingdata.com/wp-content/uploads/2021/06/女性疑問.jpg

家を建てるのであれば、地震にも災害にも強い家を建てたい!家づくりにどういう方法を取り入れれば良いの?

https://s-housingdata.com/wp-content/uploads/2021/06/男性疑問.jpg

家族の安全、そして毎日を安心して暮らすためにも丈夫で安全な家を建てたい!丈夫な家を建てるために考えるべきポイントは?

https://s-housingdata.com/wp-content/uploads/2021/06/男性説明.jpg

家は一生に一度の買い物。せっかく家を建てるのであれば、家族が安心して住むことのできる、地震にも災害にも強い家を建てたいものです。

家を建てる際に重要なポイントの1つに、地震や災害に対して性能が明確な強い家をづくりをすることがあげられます。何故なら家は家族が毎日を過ごす場所。ですから毎日の生活を安心して暮らしたと思うのは当然の事です。家の強度は新築で建てたからといって十分安全とは限りません。過去の大地震では多くの家が倒壊した事実もあります。

では、どのような家を建てれば家族が安心して暮らす事が出来るのでしょうか。家族が安心して暮らす事が出来る家、それは家の構造についてしっかりと考えられた家です。

家の構造について考えられた家というのは構造計算がなされた家です。構造計算とは簡単に言えば、地震や災害に対して、家が変形や倒壊しないかということを科学的に検証し家の強さを明確化することです。

この記事では、家の安全性を左右する「構造計算」についてわかりやすく説明します。構造計算の意味をしっかり理解していれば家を建てる際に役立ちます。家族を守る丈夫なな家づくりのためにも、ぜひ参考に家づくりを考えてみてください。

この記事でわかること

地震で家が倒壊する理由
構造計算(許容応力度計算)について
家を建てるのに構造計算をした方が良い理由
構造計算に必要な費用

何故、地震で家が倒壊するのか

直近では2016年の4月に起きた熊本地震で古い家だけではなく、比較的新しいとされている家も実は倒壊していたのをご存知でしょうか。過去に起きた地震で倒壊してしまった家を調べると倒壊してしまった理由には、いくつかの共通点があります。

旧耐震基準で建てられた古い家、大きな開口部がたくさんあるなど耐力壁の配置バランスが悪い家、耐力壁の量が足りていないなど構造的に弱い家、そして手抜き工事や施工ミスなどで構造上問題が倒壊した家の共通点としてあげられます。

このような家は、地震が発生すると地震のエネルギーで家が左右に揺らされて、揺れが大きくなるにつれ家への負荷はどんどん大きくなります。そして、やがてその負荷に耐えきれなくなり家は倒壊してしまいます。

そうならないためにも、家づくりでは地震に強い家を建てる事を考えなければなりません。では実際に地震に強い家を建てるためには、どのような事を考えなければならないのでしょうか。その一つが構造計算です。

https://s-housingdata.com/wp-content/uploads/2021/06/男性説明.jpg

すべての建物に対して、構造計算が法律で義務づけられているわけではありませんが、地震や災害に対して強い家を建てるには構造計算が必要不可欠です。

家の構造計算(許容応力度計算)とは

構造計算(許容応力度計算)とは家の強度を確認する方法の一つです。家の強度を確認するには、この構造計算と壁量計算があります。主に壁の量だけを調べる壁量計算は木造住宅の係数を用いて計算する比較的簡易な方法です。

一方、構造計算は建物の壁量、部材の強さ、地盤の強さ、基礎の強さなど、家に加わる様々な力への強さを緻密に計算する方法です。条件次第では構造計算ではなく、壁量計算でも家は建てることができます。

地震や台風、大雪などの災害に家が耐えられるのかということを、家を建てる前に確認することのできる方法の一つが構造計算(許容応力度計算)です。

https://s-housingdata.com/wp-content/uploads/2021/06/男性説明.jpg

普段気にせず生活している中でビルなどの大きな建物が倒壊しないのは、しっかりと構造計算された上で建てられているからですよ。

家を建てるのに何故、構造計算が必要なのか

木造住宅の場合、構造計算(許容応力度計算)が義務化されているのは3階建て以上か、延べ床面積が500㎡以上の場合のみとなっています。法律には「四号建築物」という特例があり、簡単にいうと一般的な2階建ての木造の家は壁量計算をするだけで良いとされています。

延べ床面積が500㎡以下、木造の2階建て以下の建物となると、一般的な多くの家がその条件に当てはまります。実はこの条件にあてはまる多くの家は構造計算をせず壁量計算をして建てられています。しかし壁量計算は最低限の基準をクリアしているだけで、家の安全性が守られている訳ではありません。大地震の時に倒壊している多くの家が構造計算がされていないという現実があります。

もちろん上記の条件ににあてはまるのであれば構造計算が法律で義務化されてない以上、家を建てる際に構造計算するかしないかは個人の自由です。では何故、構造計算をしないのかという事です。これは、法律で義務化されていない事や、コストダウンや技術力不足など様々な理由があげられます。

しかし実際は、壁の必要量を検討するだけの簡易な方法で、使用する部材や家の土台となる基礎、柱や梁などの確認は不要となれば地震に対する考え方としては不十分だといえます。

つまり、住まいにより安全性を求めるのであれば、壁量計算より構造計算を行なった上で家を建てる事が大切という事です。構造計算がしっかりとされた家は、必要な場所に必要な量の耐力壁がバランス良く配置されています。地震に強い家を建てるためには、しっかりと構造計算し、強度確認された家を建てる事が大切なポイントです。

https://s-housingdata.com/wp-content/uploads/2021/06/男性説明.jpg

木造の平屋、2階建ての住宅は法律上構造計算をする必要はありませんが、家族の安全のため、そしてせっかく建てた家で安心して暮らすためにも構造計算をしてから家を建てることをおすすめします。

構造計算の費用

家の形状や構造、また構造計算を行う業者や間に入っている住宅業者によって費用は異なりますが、30坪前後の一般的な家を建てる際に構造計算をする場合の費用は20万円〜30万円が相場となります。家づくりの予算計画をする際に、あらかじめ構造計算の費用も入れておくことをおすすめします。

https://s-housingdata.com/wp-content/uploads/2021/06/男性説明.jpg

20万円~30万円というお金は決して安い金額ではないため、家を建てる際の負担にはなりますが、家はずっと暮らしをする場所なのでそれだけの価値はあるといえます。

まとめ

構造計算をするということは家の安全性を明確化し、確認するということです。ですから本当に強い優れた構造の家を建てるためには、構造計算が必要不可欠です。ですから多少コストがかかったとしても、構造計算をする事のメリットの方が大きく、家族が安全に安心してずっと暮らせる家を建てるためにも、しっかりと構造計算する事が不可欠といえます。

皆さんは壁量計算と構造計算のどちらを選びますか?構造計算は時間も費用も必要です。しかし構造計算をして家を建てることは、それだけの価値があるといえます。大切なのは、構造計算についてしっかりと身に付けた上で家づくりの計画を進めるということです。


★おすすめPICK UP記事!★
⇒管理人がオススメする注文住宅コストダウンの方法!!
⇒家づくりで絶対にしてはダメなこと!!

スマイル

スマイル

住まいのトータルアドバイザー 元ハウスメーカー社員の経験をもとに住まいの情報を発信中! 住宅業界に身をおいていたから分かる【家づくりのためのポイント】をご紹介します。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

TOP